光害という邪魔者


星を見るには、綺麗な空気と真っ暗な夜空が必須ですが、以下の2枚のグラフィックをご覧になれば、大した言葉は必要がないと思われます。日本列島と私の住むニュージーランド南島クィーンズタウンの「光害」の違いをご覧下さいませ。

このグラフィックは光害を調査する人工衛星によって作成されました。まずは日本列島の光害をご覧下さい。


ご覧の通り、日本は大都市に「白色」が集まっており、もっとも光害が酷い地域である事が分かります。
光害のランクが下がるに従って、色が赤色→オレンジ色→黄色→緑色→青色→灰色→黒色と変わり、黒色は光害の影響を受けていない所と言えるでしょう。

残念ながら、全ての山奥を含んで、海の上も全て光害に犯されているのが分かります。
黒色の中にあるのは小笠原諸島と種子島の南半分、屋久島全体、奄美市を除くトカラ列島以南〜与論島、そして西表島のみです。宮古島も石垣島も青色以上の色が付いていますね。

対馬海峡、仙台沖合いの光害は漁船の照明だそうです。


一方、私の住む街が含まれている一体はどうなっているでしょう。
下のグラフィックをご覧下さいませ。


ご覧の通り、ニュージーランド南島では街明かりよりも東海岸沖合いの漁船の照明が目立つくらいで、それさえ無ければ一部だけが色つきになっている程度です。それ以外は黒色です。
クィーンズタウンも街中は緑色の評価ですが、郊外は黒色です。

私は天体撮影に車で20分ほど走る事がありますが、そこでは星明りで影が出来ます。
これは大気汚染が全く無いのも関係しています。

南半球は海洋面積が広く、大陸の多い北半球に比べると空気中の不純物が圧倒的に少ないのが要因です。

夜間の光害は、命あるもの全てに悪影響を及ぼすとも言われており、特に人間の女性は乳がんになる確率が上昇するとも言われています。まさに暗幕の如き黒いカーテンで、街中のネオンライトを遮断しないといけないと思います。

それと照明は目標だけを照らせば良いのであって、街灯であれば笠を深く被せて、光が漏れないようにするべきです。
勿論パチンコ屋さんなどの店頭照明も同様です。笠を被せて、光を空に向けて照射しないようにせねばなりません。

ちなみに、これが世界光害地図です。日本は異常だと思いませんか。
星明かりで影が出来るわけ無いですよね。


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