ブレーキマスターシリンダーオーバーホールとブレーキフルード交換

ブレーキペダルを踏んでいると、徐々にペダルが車体の奥に引き込まれていく。

通常あってはならない現象だが、この現象が実在するとすれば、ブレーキのマスターシリンダー内部を疑うべきだろう・・・とネットで調べた。

どうも、シリンダー内部にあるゴム製のカップと呼ばれる物に亀裂やキズ、または縮んだりして、この様な現象を引き起こすらしい。

運良く、シリンダー内部にある2つの部品両方共HONDA NEW ZEALANDに在庫があるという。直ぐ様注文したが、今日まで作業を延ばしていた。早速、写真と文章で、交換風景を御覧下さい。



とにかく何がなんだか分らないシリンダー周辺である。

左側手前の黒いフューズボックスやその周辺の配線を自由にしない限り、マスターバックからシリンダーさえも取り外せない程である。

先ずは、固定されている配線を自由にする為に、10mmレンチで徹底的にボルトを回す。 
   
 
配線を自由に出来たら、さあ本番です。古いブレーキフルードを一滴残らずスポイドで吸い上げます。

写真のスポイドは、何とバッテリー液のチェック時に使うもの。フルードは垂らさないでね。車体塗装が溶けますよ。

ご覧の様にぞうきんを敷いておくべきかいな。 
   
 
次に2系統のブレーキラインをシリンダーから外します。が、写真のような工具が無いとかなり苦しいかも。

とか言いながら、工具の精度にかなり問題があり、ボルトを舐めてしまうトラブルに遭遇。

結局、CRCを吹き、そして徹底的に叩いて、それからモンキースパナで緩めるという結果になってしまいました。

工具は良いものを選びましょう(涙)。

フルードは出来るだけ垂らさないでね。ボディに付着したら、直ぐに洗ってやっておくんまなし。
   
 
12mmのレンチを延長し、マスターバックからシリンダー本体を取り外します。 
   
 
ここからが苦労した所。実はネットで調べた構造と違っており、専用工具を真夜中に買い求める始末。

黒い内部と銀色のシリンダー境界線にアルファベットの「C」の形をした金具があります。見えますか?
 
   
 
その「C」の字金具を取り外す専用工具です。NZ$9.85で買ってきました。
   
 
これを「C」の字金具の両端にある穴に挿し込み、そして引き抜きます。

直ぐに一つ目のピストンが抜けます。

奥にある2つ目のピストンはシリンダー横の10mmボルトを緩めると飛び出します。ご注意を。

 
   

新旧部品です。ピストンに固定されているゴム製のカップがへたっていました。手前に「C」の字金具も見えますね。

シリンダー内部をブレーキクリーナーで洗浄し、ギャップも無く、傷も無い様子だったので、そのまま新品ピストンのゴムカップにブレーキグリースを塗り、新品のフルードを馴染ませて挿入。

10mmボルトで奥のピストンを固定。同じ距離まで挿入しながら固定するといい。

2つ目を入れて、金具で固定し・・・。全く逆の作業だ。

 
   
 
そしていつものフルード交換とエア抜き。
写真の工具は、カー用品店で買った「一人で出来るフルード交換」工具だ。白い箱の中にワンウェイバルブがある。

ご覧の様に、ブリーダー(フルードを出す為の口)に10mmのレンチを差し込み、そしてパイプを差し込む。

出てきた空気を再度戻さない為に、一度上に向けて置くのがミソかいな。

新品のDOT4ブレーキフルードを入れ、空のシリンダーから一切の空気を追い出すまでひたすらブレーキペダルを踏んだ。10mmレンチでブリーダーを揺るめておくのを忘れずに。

また、フルードが常時、シリンダータンクにある事を確認して下さい。

空気を噛まなくなるまで続ける。

 
   

ブリーダー口周辺がフルードで汚れるので、ブレーキクリーナを吹き付けて掃除しておきましょう。
これでブレーキペダルが一番奥まで沈み込む事もなくなりました。次回交換も出来るくらい、大切に乗りたいですね。

 
 




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