1998年カタロニア・サーキット(スペイン・バルセロナ) 
 
40時間・・・。
何が!40時間って?実は、ここ(ニュージーランド)を出発して、バルセロナ在住の友人宅に到着するまでにかかった時間です。
今から考えれば、よくも「エコノミークラス症候群」にかからなかったものだと思う。

ここからクライストチャーチまで、約500キロを車で5時間30分。
そこからシドニーまで3時間20分。禁煙空港で死にそうだった(その頃、小生は煙草を吸っていた)。

そこからバンコック経由ロンドン・ヒースロー空港まで22時間。まだ着かない・・・。

おまけに、ヒースロー空港で、トランジットに7時間。大きな空港で楽しめたから良かった。おまけにコンコルドも見えた・・・。(あの墜落事件以来、もう見られないのかな)

そして2時間20分。憧れの地球の裏側に着いた。バルセロナ空港。合計で40時間なのだ。

F-1は、2日後から始まる。友人にはレンタカーも借りてもらっている。でも今は着いたばかり。ゆっくりさせてもらおう・・・。
でも時差がキツイ。ホンマニキツイ・・・。

40時間もかかってやって来た所だけど、結構ええ感じみたい。
翌日は先に観光。

夏季オリンピックで観たサグラダ・ファミリアに向かって地下鉄乗車。結構危険と聞いていたスペインの地下鉄だが、友人達は毎日のように乗っているという。

その言葉に甘えて、街中まで地下鉄に乗ってみる。「どこが危険なんや・・・、大丈夫やん」
さあ、とにかく一番近い地下鉄の駅で降りてみる。

でも、日本を含めた地下鉄と同じ。出口がたくさんあり過ぎて、どの出口がサグラダ・ファミリアに一番近いのか分らない。

こうなったら適当だぁ。
でも人生って、そんなものであって、建物の真下に出て来た。

さて、色々見ている間に気になってきたのが、現地調達のフィルム購入である。
ある程度のポジを揃えていたつもりだが、現地の状況次第では、小生のカメラに別付しているモータードライブが唸りを上げる可能性もあるのです。
秒速5コマの撮影が可能ですから、36枚撮りフィルムは7秒少々で撮り終わる。20本のフィルムは情事手元にないと心配である。

運良く安いフィルムが見つかり、何とか購入に漕ぎ着けた。

さて、金曜日。フリー走行である。その前にサーキットに辿り着かなければならない。
友人の家はバルセロナ市内で、カタロニアサーキットまでは車で余裕で行ける。レンタカーで正解でっせ。無料の高速道路で北東に向かう。

スペインの高速は、勿論右側通行だけど、かなり空いていて助かった。まあ、朝のラッシュを避けて行けるのも最高。

実は現地に到着して驚いた事があった。
それは、決戦当日の日曜日でさえ、最も近くの駐車場に停める事が出来ることだった。
だから、金曜日のフリー走行の日などは、ガラガラ。まるで1987年の日本GPで体験した「空き具合」だった。

さて、絶好の駐車場を確保して繰り出したサーキットであるが、予習が行き届いている為か、初めてのGPなのに、結構何度も来ているかの様な錯覚にとらわれた。
実は、この旅行の前には入念なビデオチェックを行った。何度も何度もビデオを見直した。

ここカタロニアでGPが行われるようになってからの全てのGP映像を見直した。
特に車載カメラでの映像は、私の様なアマチュア写真家の大きな手助けとなる。仕事で来ているプレスカメラマン等は、忙しくて事前の確認無しで来ているだろうが
柵の中からしか見られない我々にとっては、車載カメラの映像は、大きなヘルプとなる。

そこで、現地に着くまでに決めた撮影ポイントは、以下の通りだ。(勿論自由席エリアからの撮影だ)

●第1・2コーナが小さなS字になっているが、その2コーナを、サーキットの内側から撮影する。
この時、現地で分った事だが、丁度座席指定の境界線があり、係員が常駐。それ以上近づけない状態での撮影となる。700ミリ望遠でもやっとこさ。

●次は4コーナー。大きくサーキット内部に入り込んでいくカーブ。
一番最初にカメラを構えた所だが、なんせ1991年以来の撮影で、感取りが鈍く、カメラの操作がぎこちない。

●そして5コーナー。確か名前が付いていたな。セアト・ヘアピンだったと思う。
実はここは、第1・2コーナーを撮影した場所から、数歩歩いた所です。

ここまでの撮影感想だが、車の幅が狭くなって、いつもよりマシンが小さく見える。700ミリ望遠をもってしても、小さくしか写らない。

●6コーナー。今回決勝を、ここに広がる自由席で見る事になる。
その前に、このシケインに突入するマシーンを流し取りで撮る。結構、ブレーキディスクがオレンジ色になる瞬間を撮りたくて陣取ったのだが逆光が厳しくて断念した。

ここで決勝を見る事にした理由は、電光板があり、その瞬間の順位や時間が見られるからだ。勿論大型テレビではないので、映像は見られない。
しかし、F-1のカーボンブレーキが、あれほどまでに制動力があるのかを真ん前で体験出来る。
またシケイン通過後の加速度も「ええ感じ」です。

当初は10ターン目の指定席を狙っていたのですが、バルセロナの友人との会話で、F-1スペインGPは空いているから、指定席は要らないだろう・・・という
結論に至ったのでした。

決勝はミカちゃんがバリバリで勝ってしまいました。 
 






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