3、何故ニュージーランドでオーロラが見られるのか

南極から遠く離れたニュージーランドで、何故「極彩色」のオーロラが見られるのでしょうか?
実は、オーロラは「磁気の北極」や「磁気の南極」を中心として「天使の輪」の様に出現するからなのです。

この図を御覧下さい。
Authorized by Space Environment Center, Boulder, CO National Oceanic and Atmospheric Administration Us Dept. of Commerce

左の図が穏やかな太陽風が吹いている時で、右の図が高速風と共に、膨大なプラズマが南半球に流れ込んでいる時のものです。
画像の中心が南極点で、上方に南アメリカ大陸があり、左下にオーストラリア大陸があります。そして我々ニュージーランドは真左に位置しており、右図で赤い物体が架っているのがお分かり頂けると思います。
プラズマのUターンによって引き起こされた、南半球にオーロラが出現している瞬間です。このクロワッサンのような形をしたものがオーロラ帯になります。赤い矢印の方向には太陽があります。

しかし、良く見て下さい。このクロワッサンの中心部が、南極点(画像中心)よりも左下にずれているのがお分かり頂けますか?このクロワッサンの中心部が「磁気の南極点」になり、地理上の南極点から緯度的に22度もタスマン海方向にずれています。これがニュージーランドで、度々オーロラが見られる理由になります。
実は北極でも、地理上の北極点と「磁気の北極点」は違う場所にあり、北半球では11度、ニューヨーク方向にずれています。もし北半球同様に11度しかずれていなかったら、ここニュージーランドではオーロラが見られなかったに違いありません。




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